不法滞在者とはどんな人達なのでしょうか。
- 2005/12/22
- Q&A
Q39 不法滞在者とはどんな人達なのでしょうか。
A39 不法残留者や不法在留者のように、正規に資格を持たずに日本に滞在している外国人を総称して、不法滞在者と呼びます。
不法滞在には、空港などで、上陸のための審査を受ける正規のルートを通らず、不法に入国した場合の「不法上陸罪」、有効なパスポートを所持せず入国した場合、また、パスポートが偽造・変造であることを知りながら入国した場合の「不法入国罪」、 許可を受けずに、与えられた在留資格以外の収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動を行った場合の「資格外活動罪」、許可された在留期間を超えて滞在している場合の「不法滞在罪」などがあります。これらの罪に外国人入居者が該当することを不知であった場合に家主や業者が罰せられた判決はありませんが、やはり書類の提出を求めず入居させたなど、あまりにも杜撰な審査では問題となることもあるでしょう。
不法滞在が発覚すると、原則として強制退去となります。強制退去による帰国費用は原則として本人の負担となります。そのため、本人が現金を持ち合わせていない場合には、未払い給料や返金されるべき敷金などで支払われる場合があります。
ところで、敷金は、退出時に必要な経費を差し引いた残金を入居者に返金するものですが、通常は、退出後、精算やリフォームをするので、返還するまで2ヶ月程度かかります。そこで、もし、入国管理局から帰国費用に充当するため、敷金の支払いを求める旨の通知がきた場合は、家主は速やかにリフォーム代などの見積もり(概算でもよい)を出して返還できる敷金の金額を提示します。返還すべき敷金がない場合は、その旨を報告します。
本人が現金を所持していない場合で、返還すべき敷金もない場合は、その外国人の国籍がある国が費用を負担します。その国が費用を支払わない場合は、日本国が出すこともあります。ちなみに、部屋に本人の残置物があった場合に、それを換金して帰国費用に充当することはないようです。