「芝園団地」を視察
- 2018/10/29
- 外国人共生
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中国籍の住民が5割を超えることで知られるUR賃貸住宅「芝園(しばぞの)団地」(埼玉・川口市、入居者計4500名)を視察の訪問です。
迎えていただいたのは、団地自治会の事務局長・岡﨑広樹さん。聞くと、生活習慣の違いからゴミ置き場の散乱や騒音などの問題が起こり、日本人住民の不満が2011年頃、ピークに達したそうです。「しかし、今では目に見える問題はなくなりました」。
この問題の緩和に向けたキーマンは、岡﨑さんの働きかけで2015年2月に発足した学生ボランティア団体です。早大・東大・埼玉大などの学生たちがアイディアを出し、自ら実行。まず、日本の生活習慣を解説した中国語のガイドブックを制作し、配布しました。次に、日本人と外国人住民が共に参加する「多文化交流クラブ」を団地内で立ち上げ、お菓子作りや書道のセミナー、中国語講座などを定期的に開催。毎年、夏祭りも行っています。 「芝園団地の取り組みは、まだ成功したと言える段階ではありません。もっとも、多文化共生は少しずつ前に進むものですので、これからも地道に活動してまいります」。最後に、岡﨑さんはそう話してくれました。