J&Fハウスとしての課題と今後の展開

J&Fハウスとしての課題と今後の展開

 個人の戸建て住宅や小規模アパートの用途変更から始まったゲストハウスであるが、2年前のいわゆる「2003年問題」が思わぬフォローの風となり、空きビル、空き寮対策として注目されるようになった。個人事業者のみでなく不動産会社など、企業がこの事業に参加しはじめたこともあって急激に数も増え、規模自体も大型化している。

 弊社が運営している大型ゲストハウスとしては、埼玉県新座市と千葉県松戸市に学生寮を転用したものがある。これらは地上5階建、6階建のコンクリート造りで築年数もまだ15年足らずと新しい。建物の世帯数はそれぞれ80戸、160戸と多く、常に20か国以上の人が生活をしている。また、設備については学生寮という建物の特殊性をそのまま生かし、キッチン、トイレ、バスルームは共同である。国内最大規模である松戸市のゲストハウスには、サウナ室、アスレチックルーム、映画鑑賞室なども用意され、中庭にはバーベキューパーティー用の設備も完備されている。

ゲストハウスのイメージも、北区にJ&Fハウス第1号をオープンした当初は「安かろう汚かろう」だったが、現在は集客競争が激しくなってきたせいか、「安くてきれい」を売り文句とした物件が増えている。今では他社との差別化が、ゲストハウス競争に打ち勝つために必要になっている。弊社では、上述したようにアスレチックルームやサウナ室付きといったハード面での差別化を行っているが、今後はソフト面での差別化を図りたいと考えている。例えば、外国人にとって「住宅」と並んでもう1つの障害となっている「仕事」に関する事業と、ゲストハウス運営を結びつけることができればおもしろいのではないだろうか。

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