留学生の住まい&就職 留学生だけでなく日本にとっても損失では・・(週刊住宅新聞に連載中!)

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第40回  もっと知りたい外国人事情
 留学生の住まい&就職
 留学生だけでなく日本にとっても損失では・・

前回の『卒業後も日本に住み続けたいのに・・』が掲載された後、当社ゲストハウスの管理人(川邊)からこんなメールが届いた。「新潟のK大学というところから来たインド人は、とても優秀で日本語も堪能なエリート学生でしたが、結局就職活動に一年を費やしても仕事を得られず、先日カルカッタに帰りました。『なんとかカルカッタで日本語を使う仕事を見つけたい』と言っていたのが印象的でした」というものだ。多くの外国人に毎日接することで、彼らの事情をよく知る川邊は「海外からはるばるやって来て青春の大事な4年間を過ごし、必死に言葉を覚えても結局仕事が無く国に帰らされる。どうにかならないのか」と嘆く。貴重な時間とお金を彼らが費やしたことは言うまでもないが、日本も国として彼ら留学生の受け入れに対して、それ相応な負担(大学に対しての助成金など)をしている。日本がこれから向かえるボーダレス社会。その社会の担い手になるであろう留学生をこんなにも、あっさりと帰してしまって良いものだろうか。これは、留学生だけでなく日本にとっても大きな損失だ。

東京外国人雇用サービスセンターによると、同センターの05年3月卒業学生向け求人数は308件1,124名(理系の技術職が約75%、文系の営業・貿易等は25%)とのことだ。求職者数はもちろんこんな低い数字ではなく、求職倍率はとても高い倍率となる。文系にいたっては100倍近くにもなるという。
なぜ日本企業は留学生を採用しないのだろうか。企業側はその理由として、「留学生は日本語や日本の労働習慣に弱い。単に日本語が話せると言うだけではダメで、コミュニケーション能力が重要だ」「外国人は勤続年数が短いため将来の戦力にならない」「日本での留学期間があるため、新卒としては年齢が日本人学生より高い」などを挙げている。

 “異文化共生住宅”と“留学生の就職事情”、直接的にはあまり関連が無さそうに見える。だが、企業が留学生を雇用しない理由の一つに挙げている「日本語コミュニケーション能力の不足」。この解決方法として“異文化共生住宅”が一役買うのではないだろうか。

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