ドイツ料理店での悲劇

ある日の出来事(知り合いの人の話ですヨ…)

家内と二人で近くのドイツ料理店に行きささやかな慰労会をしました。
ドイツのソーセージをつまみながら、ドイツのビールでチーン!
「お疲れぇー!」

しばらくすると、夫婦らしき日本人の妻とドイツ人らしき主人が口論を始めまし
た。
お客は私たち二人だけです。
決して広いお店ではありません。
口論だけですが、夫婦げんかが目の前で生々しく繰り広げられます。

私と家内と二人目を合わせ、
(お客の目の前でやるかなぁ・・)
(奥さんの態度がつっけんどんだったのはこういう訳だったの・・)
と暗黙の会話を交わします。

と、このお店の主、私らのテーブルに寄ってくると傍らに椅子を引き寄せ、
ドッカリ座ります。
「これは私がご馳走しますので、飲んでください。」
と、なぜか新潟の幻のお酒、『雪中梅』を注ぎます。

このお店の前はよく通りますが、入店したのは初めてです。
・・・・・・・・・
(何だかなぁ・・。ドイツ料理店で日本酒とはね・・・?)
(それにこういう状態で夫婦の間に立ち入りたくないんだけどな・・・)

67歳になるというご主人、若い頃の自慢話やお店の悩みなどをいろいろとお話
ししてくれます。席を立つきっかけを作れないまま、相づちを打つ私に、かの
『雪中梅』をカポカポ注いできます。
日本酒はあまり得意でない私です。

「もったいないねー。日本人でも、雪中梅はそんじゅう飲めるお酒じゃないよ。」

流ちょうな日本語で話すドイツ人は、こちらの事情もお構いなく酒をどんどん勧
めます。
うんざりしながら凡そ2時間、終電の時間になり、やっと解放されました。
この夜は日本酒がたたり頭ズキズキ。頭痛薬の効いてくる朝方5時頃まで眠れま
せんでした。

お勘定、一万一千七百円也。
なんで、こんな目に遭うの・・・・?

 

*この店には私も行ったことあるのですが、その時もに日独戦争してました。

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