日本語学校があぶない(日本の国際化が大きく後退)

日本語学校があぶない(日本の国際化が大きく後退)
    
 
東日本大震災による津波、原発事故からすでに4ヶ月が経過したが、震災復旧・復興、原発問題など遅々として進まぬ状況に、不安や苛立ちを覚えている人も多いのではないだろうか。
 
不安を抱いているのは日本人だけでない。外国人も同じだ。特に留学生の場合、震災当時、安否を気遣う国の家族や友達から「帰国しろ!」の電話やメールが殺到。いくら「大丈夫」と言っても、「日本沈没!」といった母国メディアの報道により、恐怖感を抱く親たちを説得できず、多くの留学生は帰国した。
 
当社の場合も、入居予定だった多くの留学生がキャンセルした。その中でも日本語学校に入学予定だった韓国人学生50の名ほとんどがキャンセルになり、いまだ戻ってこない。一方、大学の留学生は徐々に戻り、いまでは9割以上が戻ってきている。
 
なぜ日本語学校には生徒が戻らないのか? とくに減少率が高いのが韓国人学生で、昨年の3割程度まで落ちている。なぜ韓国人はここまで減ってしまったのか。親の意思が強く反映される家族文化(儒教)が一因として考えられる。
 
韓国人が留学先として日本を選ぶ理由の一つとして、日本は“近くて安全”がある。特に女子を送り出す親にとっては、欧米への留学を子供が希望しても、安全を優先して日本を進める親がいる。その安全が地震だけでなくその後の原発事故で大きく崩れた。
 
日本語学校の数は現在449校、在籍する学生は4万人以上に上る。日本語学校では年4回新入生の募集をするが、今秋の申し込み状況が芳しくない。昨年の7割弱ということで、このままでは来春の新入学を迎えられる学校は大幅に減るのではないかと業界では不安視している。
 
日本語学校は単に日本語を習得させる場だけでなく、日本文化と日本人を知ってもらう場としての機能も果たしている。また一般日本人に対して、身近な外国人として日本人に接する機会の提供をしている。つまり留学生にとっては日本への印象がここで決まるといっても過言でなく、また日本人の国際化に大きく貢献しているのだ。いま、その日本語学校が危機的状況にある。
 
少しでもこの状況を打破する手伝いができないかと、安全神話が崩れた原発被災地(ふくしま)と外国人が多く住む新宿を拠点として、“いまの日本”、“真実の日本”を外国人の声で世界に届ける“ふくしま国際メディア村”がスタートした。
 
 

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