放射能除染・・樹木の除染2回目

樹木の除染実験

実験場所:富岡町役場

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2月14日、前回と同じ富岡町役場で、除染方法の糸口がつかめない樹木の除染実験を行った。従来の高圧洗浄による樹木除染では、洗い落とした部分の放射線量を一時的に下げることはできても、流れ落ちた放射性物質の処理も同時にしなければ、そこがホットスポットになってしまいます。実際これを同時に行うことは費用的にも大変です。

風が吹けば、花粉と同じように飛んでくる放射性物質をいかにして無くしていくか、その実験を行っています。

前回の実験後、富岡町長がNHKの取材に対して「仮置き場の問題で大変苦労している。これは減量化のシステムなので国や専門家はしっかりこれを評価し、実用化に結びつける姿勢を示してほしい・・・・」とコメントしていましたが、樹木の除染が今回の方法で出来ることになれば、画期的なことでしょう。

なぜ、樹木の除染が難しいかというと、従来の高圧洗浄による除染では、洗い落とした部分の放射線量を一時的に下げることはできても、流れ落ちた放射性物質の処理(表土を削り取る)も同時にしなければ、そこがホットスポットになってしまうおそれがある。また、風が吹けば飛んでくる花粉と同じく、放射性物質も非常に軽く広範囲に飛散するので、部分的にやってもすぐ汚染されてしまう。

それを防ぎ、除染の効果を上げるためには地域全体を除染するしかない。ただ、そのための費用と時間は膨大になる。

前回の玉砂利実験では、特殊加工したミキサーに、クリーニング用補助資材と界面活性効果が高い機能水(創生水)を一緒に入れ、約1時間の撹拌。その結果、約82%の放射能減に成功し、短時間、低コストで高い効果が得られることを証明した。

今回は、立木が対象のため、そのまま木に創生水(機能水)を噴霧し、放射性物資がどのくらい取り除けるか実験を行った。

木に創生水を噴霧。8時間放置した後、放射線量を測定。その結果、約30%の放射線量が無くなったことが確認された。

この実験は、高圧洗浄などによる洗浄ではなく、創生水という物質を付着することで放射性物質がどの程度無くなるかという実験である。
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従来の高圧洗浄、表土剥離などの除染方法では、費用はもちろんのこと、除染した後の2次的処理(仮置き場の確保)が大きなネックになっている。新しい方法が開発されていなかったためで、今回のような放射性物質そのものを減量してしまうことが出来れば、これらの問題は一挙に解決の方法に向かう。

樹木に付着している放射線物質を減量できるということは、内部被爆した人体にも有効でないわけがなく、被爆した牛を使っての内部被爆除染実験も行っており、減量した結果も出ている。

内部被爆に苦悩する人々がたくさんおり、また福島復興のために今日も警戒区域で内部被爆を覚悟で作業している人達がいる。その人達に、この除染方法を早く届けてあげたいと思っている。

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