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国によって違うゴミの分別
管理人は世界ゴミ分別宣教師?
住まい方のルールの中で、入居者になかなか守ってもらえないのが「ゴミの分別」だ。これが原因の近隣・地域間トラブルは多く、不動産管理会社の悩みのタネである。ただ、この「ゴミの分別」は単に近隣トラブルの問題としてではなく、いまや環境問題そして地球温暖化防止の重要なテーマとなっている。
大型ゲストハウス(160世帯、20カ国の外国人在住)のマネージャーをしている、自称「世界ゴミ分別宣教師」の川邊は“外国人のゴミ分別”について「外国人でも国によって『ゴミ分別』の意識は随分違う。ドイツ、スウェーデン、スイスなどは、社会保障制の差なのであろうか、優等生だ。アメリカ、イギリスは、入居時には『OK,OK』とニコニコ顔で返事はいいが、ぜんぜんルールを守ってくれない。京都議定書なんて、存在そのものを知らないのではないか」と言う。また、「ゴミの分別が日本の社会の中でどういった意味を持つのかを理解させないと、彼らはなかなかルールを守らない。環境云々より、分別が近所へのルール遵守の意思表示のバロメーターになっているのことが分からないと、なんでそこまで細かくやるのかが分からないようだ」とも言う。
一方、アメリカ生活が長かった外国人居住担当の宇留野は、「日本のゴミの分別、リサイクルの方法は、外国人にとって分かりにくいのでは無いか」と言う。彼が住んでいたシアトルでは、プラスチックなどは4種類くらいに細かく分別。そのためか、スーパーなどで物を買うと、商品の裏に1番、2番と番号が書いてあり、処分する時は同じ番号のゴミ容器(市から各家庭に提供)に捨てる。とても分かりやすいシステムだ。また、ポートランドでは、スーパーなどにペットボトル、空き缶、空き瓶、古雑誌、新聞などの回収マシーンが設置されていて、リサイクル物を入れるとポイント付のレシートを受け取ることができる。買い物のついでにリサイクル、なおかつ買い物は割引してもらえる。とても便利でありがたいシステムだ。
地球温暖化を阻止する「ゴミの分別」、外国人、日本人に関係なく地球の人、皆にとって分かりやすくて、便利な方法があればいい。