第29回 文化の違いに対応するには 在留外国人は186カ国 冷蔵庫は「におい」の万国博覧会

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 04(平成16)年における外国人入国者数は、675万人と前年に比べ102万人(19%)増えた。国籍別では、韓国が過去最高の141万人で9.7%の増加、次いで台湾が前年比38.2%増で105万人となった。出身国は186カ国(在留外国人)に上り、世界のほとんどの国が日本に来ていることになる。これほど多くの人達が、日本でそれぞれ固有の「住文化」「食文化」を保持しながら共生している。

 ところで、「日本特有の臭い」として、以前外国人から「朝の通勤電車に乗ると味噌スープの臭いがする」と言われたことがある。だが、毎日通勤電車に乗っていながら、私自身は味噌汁の臭いが気になったことはなかった。まさか、私の利用している中央線には味噌汁を食べてくる乗客がいなかった、というわけでもあるまいが・・。要するに日本人である私には、この臭いが気にならなかったということだ。最近は朝食もだいぶ変わってきたので、味噌汁の臭いでなく別のにおいかもしない。そうかと言えば、海外から戻った日本人で「成田空港のロビーに入った途端、醤油の臭いがした」という人もいた。

 国によって「気になる臭い」に違いはあるのだろうか。当社が運営するゲストハウスには、20ケ国を超える外国人が住んでおり、調理は自室ではなく共同のキッチンでおこなう。キッチンには大型の冷蔵庫が置いてあり、そこに料理に使う食材や出来上がった料理を保存する。そのため160人を越す松戸のゲストハウスの冷蔵庫は、さまざまな世界の料理、食材そして香辛料の「におい」が混在している万国博覧会のようである。

 韓国人にとって、なくてはならないキムチも共同の冷蔵庫の中ではその強烈なにおいのため肩身が狭い。インド人の作るカレーは、他の住人の食欲を刺激し、活性剤としては最高であるが、冷蔵庫の中では香辛料が強いため敬遠される。香辛料をバンバン使う中華料理も同じだ。だが、外国人が一番閉口するのは混ぜた納豆の臭いらしい。

 一般のアパートでも、臭いにまつわるトラブルは絶えない。自分の国では何でもなかったことでも、国が変わる、相手が変わると、いろいろと問題化してくる。お互いに上手くやっていくには、原因を追求する“why?”と、上手くやっていくためのルールそして知恵が必要になってくる。そのためには日本にいる186カ国の相手をもっと知る必要があるように思う。

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