第37回 「No」といえない日本人・・ インド人は日本人とは逆の首の振り方だった(週刊住宅新聞に連載中!)

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 「No」といえない日本人
 インド人は日本人とは逆の首の振り方だった

 「インドでは“イエス”と“ノー”の首の振り方が日本とは逆」。こんな話を聞いたことがある人は多いと思う(ブルガリアもそうらしい)。だが、実際に目の前で“イエス”といいながら、ヤジロベエのように首を左右に振るインド人を見たことのある人は、そう多くはないだろう。

 不動産会社で外国人の居住を担当する鈴木も、この話は旅行好きの友達から聞いて知ってはいたが、実際にその場に出くわしたこと事は最近までなかった。ところが、つい先日契約という大切な場面でその“逆首振り”に出くわしてしまった。アパートの契約内容を説明しながら、鈴木は何回も「わかった?」と繰り返した。それは契約者のインド人が、「Yes」と相槌を打っては首を左右に、「No」と言っては首を上下に振ったからだ。頭では理解できているはずなのに、いつもと勝手が違い、どうしてもその動作に惑わされて、相手に話がきちんと伝わったかどうか不安になったからだ。

 “イエス”と“ノー”の使い分けと言えば、「日本人はYesって言っておきながら、実はNoだったりするから混乱する」と嘆く外国人は多い。例えば英語で「Didn't you have a lunch yet ?(昼食はまだですか。)」と聞かれ、本来は「No, I didn't(いいえ、まだ済ませていません。)」と言うべきところを、多くの日本人は「Yes, I didn't.(はい、まだ済ませていません。)」と答えてしまう。なぜ日本人は上手く英語のYesとNoを使い分けできないのだろうか。単に英語が下手というだけではないようだ。日本人は相手からの質問に対して、取り敢えず「はい=Yes」から始めてしまう習性があるのではないだろうか。

 「ノーといえない日本人」と揶揄される日本の国民性。原因は曖昧な国民性だけでなく言葉文化の違いにもありそうだ。そうは言っても、今では186カ国の人が住む日本である、“イエス”と“ノー”をはっきり言わないと、予期せぬトラブルを招くことになる。「はっきり“ノー”と言ったら相手を傷つけるのではないだろうか」との気遣いも否定はしないが、多文化共生社会においては、その曖昧さのためにトラブルになったり、相手を傷つけてしまったりすることがあることをもっと認識すべきだろう。

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