明日から出来るリモートワークへの移行

telework
リモートワークとは、会社の事務所から離れ(リモート)働くことです。

一般的には自宅や自宅以外の自己スペース、カフェなどで、インターネットやメール、電話などを活用して働きます。在宅勤務やテレワークも、リモートワークの一部となっており、現代の新たな働き間改革のひとつであり、今回のような外室自粛要請が出ている緊急事態宣言下での働き方としても、経済活動を考えると必要である働き方になります。

しかしまったくリモートワークなど考えたこともない経営層や管理職、そして従業員にとってその働き方を理解するには、リモートワークとは何から手を付ければ良いのか、賃貸不動産管理業としてリモートワークをスムーズに導入していくには何から手を付けなければならないのかを説明します。

賃貸不動産管理業としてリモートワークをスムーズに導入するためには

リモートワーク制度を平時において導入していない会社にとっては、企業側にとっても従業員側にとっても緊急事態だからといっても、中々踏み出しにくい制度です。

なぜならもし制度を導入するとなると、賃貸不動産管理業の業務として、通信機器は、アプリは、ネットワークは、セキュリティは、業務命令は、募集広告は、内見契約は、立会精算は、報告管理は、人事労務は、などを考えます。ここで個人の考え方でメリット・デメリットが入り混じり、推進派と非推進派に完全に分かれて時間だけがかかってしまいます。

そこで『明日から出来るリモートワークへの移行』を行うためには、まずリモートワークで社員の管理を行います。

例えば、営業職が、事務所店舗へ出社し、朝礼を行い、業務指示を受け、営業業務を行い、事務処理を行い、その中で報連相を行い、会社を退社する、この流れをリモートワークとして、PCスマホを介して管理することから始めます。

緊急事態宣言において、人との接触を削減することを会社の使命とするならば、勤怠管理からリモートワークを始めることが導入の近道であり、明日からでも導入できます。営業を自宅待機や休暇にするのであれば、経済活動は休止してしまいます。

よって勤怠管理を明日から始めるリモートワークについて、導入方法を紹介します。

テレワーク・リモートワーク・在宅勤務の言葉の使われ方

「テレワーク」と「リモートワーク」の違いは言葉の意味にあるのではなく、それぞれの言葉が想定する「働き方の多様さ」の違いにあるようです。

テレワークもリモートワークも造語ですが、テレとリモートはどちらも、離れているいる意味です。よって事務所から離れている場所での勤務を指し、自宅や自宅以外でも事務所から離れている場所で仕事をする意味です。

業界の違いによってテレワークやリモートワークと使われています。最近よく目にする「在宅勤務」はテレワークの働き方の1つで、在宅勤務といえば、自宅で働くこと。それは裏返せば、自宅以外で働く可能性を消してしまう言葉でもあります。

よって賃貸不動産管理業で、導入する当初は、自宅で勤務開始を迎え、自宅で退社時間を迎え、出社から退社までの間、自宅で勤務しても良いが、カフェや別荘などでの勤務は不可で、自宅から取引先へ、自宅から事務所への移動は可能である、在宅勤務が言葉としては、有用でしょう。

よって「明日からできる“在宅勤務”への移行」の表示が正確なのです。

賃貸不動産管理業者が、在宅勤務への移行方法は、社員の勤怠管理をモバイルを使用して管理を行うことから始めます。

『明日からできる“在宅勤務”への移行』

明日からできる3つのポイント

[ポイント1]:緊急事態宣言における緊急措置であること
[ポイント2]:労働条件の変更が就業場所(会社から自宅)に限定
[ポイント3]:自宅での新たな経費の発生がないこと
※この3つのポイントを全て遵守することが条件

ポイント1は、制度として継続性がなく緊急事態宣言の期間もしくは要請期間に限定することで、在宅勤務の制度導入ではないことを目的としているため、就業規則の見直し等の必要がないこと。

ポイント2は、現在の労働条件を変更することなく就業場所(会社から自宅)の変更に限定する場合は、店舗勤務変更指示と同様で何の問題もない。

時短に関しても問題はない。給与の支給条件は変更しないこと。

ポイント3は、PCやスマホやアプリを自己負担で購入することを求め、在宅勤務をすることで新たな費用の発生をさせることは就業規則の変更が必要となるが、会社で貸与するPCスマホもしくはすでに利用している自己使用のPCスマホを利用する場合の問題はない。

社員の労働時間とコミュニケーションの管理方法

労働時間をどう管理するか

在宅勤務を導入した場合、企業は従業員の労働時間を適切に管理する責務を有しているため、従業員の労働時間を把握していなければなりません。

特に、タイムカードなどで出退勤を管理している場合は、在宅勤務の対象者についてそのままでは労働時間の管理を行うことができないため、別の方法を検討する必要があります。ここでは、在宅勤務での労働時間の管理方法について、2つに分けてご紹介します。

なお、以下の管理方法を採用する場合であっても、企業は従業員に対して、正しく労働時間を把握する必要がある旨を説明し、場合によっては労働時間の実態調査等を実施することにより、実際の労働時間と以下の管理方法により把握される労働時間との乖離が生じないよう適切な措置を講じるべきでしょう。

方法①:出勤退勤メールによる管理

始業や終業、休憩の出入りの際に、メールで連絡する方法です。

メールを利用した労働時間管理は、「使い慣れている従業員が多い」「担当部署内など複数人に勤務状況を共有できる」といった特徴があるため、テレワーク実施する企業で多く利用されているようです。

普段使用しているチャットツールがあれば、それを活用してもよいでしょう。

利用するときは、連絡するタイミングや送り先などの明確なルールを設け、周知することが重要です。

方法②:Web勤怠管理システムの導入

クラウド上で勤怠管理ができるツールに、始業・終業時刻を入力する方法です。

Web勤怠管理システムには、「従業員の勤怠データを一括で管理できる」「給与処理に連携しているツールもあり、業務効率化にもつながる」といった特徴があるため、大人数の従業員が在宅勤務をする際に適しています。

また、「パソコン」「スマホ」「タブレット」といった、さまざまなデバイスから打刻ができるものもあり、働き方によって選択することができます。

システムによって搭載されている機能が異なるので、自社に合ったシステムを選ぶことが必要です。

どうコミュニケーションをとるか

在宅勤務を導入することで、同僚や上司とのコミュニケーションの頻度が減少することもあるでしょう。

チームで業務に当たっている場合は、遠隔で業務を行うことで認識の相違が生じる可能性もあります。

ここでは、在宅勤務で取り入れたいコミュニケーション方法をご紹介します。

方法①:チャットツール

チャットツールを利用することで、離れていても手軽に情報を共有でき、従業員同士のオープンなコミュニケーションが可能です。

また、チャットツールでの会話は、メールでは必須とも言える「かしこまった挨拶」を省略できるため、よりリアルタイムでスピーディーなやりとりができます。

コミュニケーションを活発にするために、絵文字やスタンプを活用することも効果的です。

方法②:Web会議

共有する情報が多いときや、テキストだけで内容を共有しにくい場合は、Web会議ツールを利用するとよいでしょう。

相手の顔を見て会話ができるため、表情や口調からのニュアンスが伝わりやすく、齟齬が生まれにくいといったメリットもあります。

Web会議ツールには、1対1だけでなく大人数での会議も可能なものなど、さまざまな種類があるので、会議への参加人数やミーティングの内容によって使い分けましょう。

オンライン朝礼・終礼

従業員のモチベーション向上や、一体感のあるチームづくりのために「朝礼」や「終礼」を行っている企業も多いのではないでしょうか。顔を合わせる機会の減少によるコミュニケーションロスを回避するためにも、オンライン上で始業終業時に顔を合わせて挨拶するのもよいでしょう。

ビデオカメラで顔を合わせることが難しければ、メールやチャットで報告するのもお勧めです。

朝礼では「その日の予定や役割分担の確認」、終礼では「残っているタスクの確認」をするなど、あらかじめ議題を決めておくことで、お互いの状況を把握することもできます。また、在宅勤務をする従業員がプライベートから仕事へ切り替えるきっかけとしても有効です。

注意事項

今回の『明日からできる“在宅勤務”への移行』は、在宅勤務制度を長期導入する場合ではなく、緊急事態宣言を受け急遽在宅勤務が必要になった企業が、勤怠勤務上、最低限必要なオンライン管理手法を提示しているものです。

賃貸不動産仲介管理業として業務のオンライン化は、別途ソフトと接続を必要とします。

オンラインの導入に必要なITツール [労務管理]

国内外でリモートワークを導入する企業が増える中、リモートワークを助けるさまざまなITツールが提供されています。そのいくつかをピックアップします。

まずは勤怠管理を行えるITツールを選択し、①~⑥を行えるツールを導入。

①出勤時間の管理[e-mail or チャット]
②朝礼の実施[TV会議]
③業務指示[チャットor TV会議]
④報連相[チャットor TV会議]
⑤終礼の実施[TV会議]
⑥退勤時間の管理[e-mail or チャット]

<チャットツール>

■Slack(スラック)
https://slack.com/intl/ja-jp/

革新的なチャットツールとして全世界で使われている「スラック」は、日本語版も提供され、多くのIT企業で導入されています。

スラックの特徴として、会話内でのファイル共有が簡単に行えること。botという拡張機能を追加することで、他サービスとの連携が可能になること、検索性が高いことなどがあげられます。

■ChatWork(チャットワーク)
https://go.chatwork.com/ja/

日本発のビジネスチャットツールとして人気のチャットワーク。ファイル共有やタスク設定の他、音声・ビデオ通話機能も備えています。

<データ共有ツール>

■Googleドライブ
https://www.google.com/intl/ja_ALL/drive/

個人でもビジネスでも使用できる、オンラインストレージサービス。ファイルやフォルダの共有設定をすることで、設定したメンバーでのオンラインでのファイル共有が可能でになります。

<Web会議ツール>

■Zoom(ズーム)
https://zoom.us/

社員管理やコミュニケーションをまずオンラインで管理できる体制を確立させ、在宅勤務の管理基礎を作ります。

オンラインの導入に必要なITツール [業務管理]

次のステップとして、業務のオンライン化を推進するには、オーナー対応や入居者対応のオンライン化が必要になってきます。

個々の業務の対応には、賃貸不動産仲介管理業務のソフト(リモート接続)が必要になります。

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