Q 12.日本人の保証人が見つけられないと言われましたが…
- 2005/9/10
- Q&A
Q 12.日本人の保証人が見つけられないと言われましたが…
A 12.まず友人、知人そして日本にいる親戚にお願いする例が多いようです。それでも見つからない場合は職場の上司や学校の人事担当者などに相談するようアドバイスしてみましょう。
日本人でさえ、他人に多くの義務を強いる連帯保証人を頼むのは気がひけます。まして日本に来て日の浅い(知り合いが少ない)外国人が、日本人の連帯保証人を探すのは大変なことです。会社員ならその会社の上司、英会話の先生なら学校または人事課の担当者、学生なら身元保証人、その他保証人に代わる保証機関の利用など、保証人探しのアドバイスしてあげましょう。
連帯保証人とは、端的にいえば賃借人と同じ立場で義務を負う人のことです。賃貸借契約を結ぶと、さまざまな義務(しなければならないこと)が発生します。契約書には守らなければならないことがたくさん書かれています。たとえば、部屋を借りたら部屋代を支払わなければなりません。部屋のドアなどを壊したなら、修理代を支払わなければなりません。これらの支払いを賃借人がしなかった場合はどうなるでしょう。このようなとき、貸し主は敷金をこれにあてることができる他、連帯保証人がいる場合は、この連帯保証人から支払ってもらうことが出来ます。連帯保証人と通常の保証人との違いは、簡単にいえば、保証人といってもあなたと同じ立場で支払わなければならなくなりますよということです。つまり、賃借人が部屋代などの支払いをしなかったときは、貸主は賃借人にも連帯保証人にも同じように支払いを求めることができます。入居者がいくら大金持ちだったとしても家賃をしはらわなければ、家主は保証人に支払うように求めることができます。保証人は先に入居者に支払うようにいってください、とは言えません。家主は入居者であれ連帯保証人であれどちらか支払ってくれそうな人に先に(または同時に)支払うように求めることができるのです。
ところで、日本の賃貸契約では部屋を借りるとき多額の敷金を貸主に預けます。債務の担保なら敷金だけでもよさそうです。しかし、日本の賃貸の連帯保証人は、このような債務保証としての役割だけでなく、緊急時の連絡先としての役割も担っています。特に外国人の場合、突然、帰国されたときなど連絡がとれず困ることがあります。このような場合に備えて、国内に居て、日本語を話し、確実に連絡がとれる人を必要とするのです。また、保証人には外国人の入居者に日本の生活について説明してもらい、トラブルがあったときの仲裁及び通訳としての役割りも期待されています。家主や不動産業者が日本人の連帯保証人をもとめるのは保証人がこれらのような役割を期待されているからです。
●一部の自治体や企業で保険システムなどが導入されはじめた!
近年、留学生の場合は保証人に代わる制度として、(財)内外学生センターの留学生を対象とした留学生住宅総合補償加入制度(住宅総合保険に保証人制度を取り入れたもの)もあります。このように保険等のしくみを利用してもよいでしょう。